Vol.023
かつて海沿いに七つの集落があったことから、その名が付けられた七ヶ浜町。日本三景・松島の一角をなす、この風光明媚な地域には、縄文時代から続く奥深い歴史や文化が根付いています。さあ、心地よい潮風にふかれながら、その魅力を感じる旅へ出かけてみませんか。
※新型コロナウイルス感染拡大により、記載の情報が現況と異なる場合がございます。お出掛けの際には事前にご確認ください。
※価格はすべて税込です。
太平洋の絶景を望む高台に立つ「七ヶ浜国際村」。ここは、七ヶ浜町の豊かな自然と明治時代に外国人避暑地が開かれた歴史を背景にした文化創造拠点です。
多彩な設備をそなえる施設のシンボルが、開放的な雰囲気の「野外劇場アンフィシアター」。水に浮かんでいるかのような幻想的なステージは、絶好の撮影スポットとして遠方から人々が訪れるほどの名所です。
ステージに隣接するレストラン「Cafe La Luna」では、店内でおいしい食事やオリジナルのブレンドコーヒーを味わいながら店内からステージを眺めることができます。
本格的なコンサートに対応する「国際村ホール」は、全国でも珍しい海が見えるホール。舞台後方のガラスの向こうに太平洋を見渡せます。
また、「ギャラリー海物語」では、北洋漁業発祥の地である七ヶ浜の漁業の歴史や東日本大震災による被害状況などを展示。取材日には七ヶ浜町と海外の都市との交流を紹介する企画展も開催されていました。さまざまなかたちで地域の歴史を学びに訪れてみてはいかがでしょうか。
宮城県宮城郡七ヶ浜町花渕浜字大山1-1[ 地図 ]
HP:https://www.shichigahama.com/kokusai
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Tel.022-357-5931
七ヶ浜町では縄文時代から平安時代頃の遺跡が、数多く確認されています。その貝塚からの出土品や、地域の歴史や文化を伝える資料などを見学できるのが「七ヶ浜町歴史資料館」。松島湾を代表する貝塚・集落跡として、国の史跡にも指定されている「大木囲貝塚(だいぎがこいかいづか)」に隣接しています。
館内にずらりと並べられているのは、この貝塚から出土した縄文土器「大木式土器(だいぎしきどき)」。この土器は縄文時代前期から中期の終わりにかけて、東北地方の中・南部で盛んに作られたもので、形と文様の違いから13種類に分類されています。また館内には貝塚からはぎとった「貝層」も展示されており、古代の貝殻や動物の骨などを間近で見ることができます。
ユニークな見た目で人気を集めているのが土偶。かわいらしい表情のものや、入れ墨が模されたものなど、個性豊かな姿形は縄文時代の豊かな文化を物語るかのようです。
また、湊浜地区の薬師堂に現存する薬師如来像のレプリカも展示されています。この像は平安時代の終わりから鎌倉時代初期に洞窟の奥壁に直接彫ってかたどられており、普段は覆屋内に安置されているため、なかなか見ることができない貴重なものです。
その他に館内には、かつて使用されていた漁労具や農具を中心とした民俗資料、海苔養殖に関する資料などが展示されています。
施設のお土産には「開館35周年記念グッズ」を。大木式土器がデザインされた方眼入りポケットノート「野帳(500円)」、土器や土偶をかたどった「シール(350円)」を購入することができます。
宮城県宮城郡七ヶ浜町境山2-1-12[ 地図 ]
HP:https://www.shichigahama.com/edu/facility06.html
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Tel.022-365-5567
県内有数のヨットハーバー・小浜港のすぐそばにある「七ヶ浜町観光交流センター」。ヨットをイメージした白い七角形の屋根が特徴の施設は、木材を使用したやわらかな雰囲気の空間です。
観光交流センターは、七ヶ浜町の観光情報や魅力を伝える発信基地。定番から穴場まで観光スポットや海水浴場、マリンアクティビティなど、さまざまな情報を知ることができます。
お土産に最適な物産品もそろっています。一番人気は「カフェレストラン SEA SAW」が手掛ける、海苔の万能だれ「浜ののりだれ」シリーズ。町の特産である高級海苔を使用した「浜ののりだれ」、「浜ののりマヨ」、「浜ののりドレ」(各680円)は、入荷してすぐに売り切れることも。こちらの商品を目当てに訪れる方も多いそうです。
その他にも焼き海苔や工芸品、町のPRキャラクター「ボーちゃん」グッズなど多彩なアイテムがラインナップ。便利に利用できるスポットですので、旅のはじめの情報収集、道中の一休みや帰路に着く前のお土産探しとして、ぜひお立ち寄りください!
宮城県宮城郡七ヶ浜町花渕浜字館下184[ 地図 ]
HP:https://www.shichigahama.com/relax2/news/e01-164.html
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Tel.022-766-8205
ヨットが数多く停泊する小浜港。その入口で営業するマリンショップ「ファクトリーマリン」の2階に、2022年4月にオープンしたのがカフェ「La Cote Kohama」です。
店内やオープンテラスからは七ヶ浜の海を見渡せ、潮風を感じながら、おいしい食事やドリンクなどで一息つくことができます。
「ヨットマンのオーナーが『海を見ながらくつろげる場所を』と、この店を開きました」と話してくれたのはスタッフの菅野さん。「ランチメニューすべてに前菜やスープ、ドリンクが付いているのも、お客さんにゆっくり過ごして欲しいという想いからです」。
菅野さんが「地元の野菜を使ったり、食材にこだわっています」というメニューの中で、一番人気は「骨付きチキンのスープカレー(1,500円)」。
じっくりと煮込まれた骨付きチキンは、フォークや箸でほろっと崩れるほどの柔らかさ。ナスやカボチャなど8種の野菜、香り高いスパイスが利いたカレーは海辺のロケーションにぴったりの爽やかな味わいです。
スイーツのイチオシは、クロワッサンとワッフルを掛け合わせた新感覚のデザート「クロッフル(780円)」。フワフワ、サクサクとした食感の生地と濃厚なアイスはスイーツ好きにはたまらないおいしさです。
「幅広い世代のお客様がいらっしゃいますが、周りの施設と比べると若い方より、大人の方が多いですね」と菅野さん。これまでは金・土・日曜日のみの営業でしたが、8月中旬からは水・木曜日の営業もスタート。海の近くで憩いのひと時を過ごしたい時に、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
宮城県宮城郡七ヶ浜町花渕浜舘下189[ 地図 ]
HP:https://www.lacote-kohama.com
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Tel.022-253-6086
「町の文化を守り、育むための拠点を海の近くにつくりたかったんです」。そう話すのは、2016年にオープンした「カフェレストラン SEA SAW」のオーナー・久保田さん。同店が位置するのは、菖蒲田浜の目の前。気持ちよさそうに空を舞うパラグライダーや海水浴客など、夏には多くの人で賑わいます。
元ミュージシャンの久保田さんはその腕を活かし、アフリカで子どもたちに音楽を教えていましたが、震災ボランティアをきっかけに七ヶ浜町へ。土地や人柄に惹かれて、まちづくりに携わるようになり、音楽イベントなどを開催。SEA SAWの開店にあたっては、震災後に行われた「どんなまちにしたいか」という町民ワークショップに関わっていた経験から、七ヶ浜町のストーリーを大切にした店になっています。
多彩なメニューがそろう料理も、その一つ。素材には七ヶ浜町や周辺地域のものを使用しています。今回、注文したのは一番人気の「渡り蟹のトマトクリームパスタ(1,750円)」。同店が手掛ける海苔の万能だれ「浜ののりだれ」をかけたサラダとスープがセットになっています。
渡り蟹は七ヶ浜で獲れたものを漁師から直接仕入れ、店で一杯ずつ丁寧に身をほぐし、ソースも含めれば仕込みに10時間ほどかかるという手の込んだもの。たっぷり入った渡り蟹の身と、トマトソースの濃厚な旨味が絡み合い絶品です。
多くのメニューはテイクアウトも可能で、海水浴やドライブなどの際にもおすすめ。
久保田さんは「これからも、ここから町の魅力を発信していきたいですね」と地域への想いを明かしてくれました。
宮城県宮城郡七ヶ浜町菖蒲田浜長砂20-8[ 地図 ]
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Tel.022-355-9119
七ヶ浜町の北端・代ヶ崎地区にある標高56mの「多聞山」は、松島四大観の一つ。松島四大観とは、仙台藩の儒学者・舟山萬年が江戸時代に選定した、松島を望む四ヵ所の景勝地のこと。多聞山は「堂々とした眺め」の意味がある「偉観」と名付けられています。
偉観が楽しめるのは、多聞山にある毘沙門堂の裏。車で向かうことができる「多聞山展望広場公園」から歩くのがおすすめです。公園の駐車場のすぐ隣には、鮮やかな芝生が広がり、ここからも松島の絶景を眺めることができます。
公園から現地までは、ゆるやかな起伏のある山道を歩いて6分ほど。道の脇には花々や木々など豊かな自然が息づき、取材日には運良く野生のキジを見ることもできました!
そして、これが偉観の眺め!現地からは、白い灯台がそびえる地蔵島など、松島湾に浮かぶ島々を眼下に一望できます。さらにタイミングがあえば、遊覧船がゆっくりと波を切りながら進む風景も。多聞山は松島四大観の中でも穴場のスポットなので、その絶景を贅沢に独り占めすることができるかもしれません。休日のお出かけ先として、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
宮城県宮城郡七ケ浜町代ヶ崎浜字八ヶ森[ 地図 ]
HP:https://www.shichigahama.com/relax2/spot02.html
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