みやとりっぷ
Vol.037

伝統の郷土料理から話題の一皿まで、
亘理町のグルメを味わい尽くす旅。

東に太平洋、西に阿武隈高地、北に阿武隈川が流れる亘理町。町内には、その豊かな自然が育んだ旬の食材を味わえる飲食店がいっぱい。今回は郷土料理を堪能できる老舗から、知る人ぞ知る名店、話題の新店などをご紹介します。

※記載の情報が現況と異なる場合がございます。お出掛けの際には事前にご確認ください。

※価格はすべて税込です。

このページでご紹介するスポット

  1. 旬の味覚を“ワタリアン”で!「トラットリア デルソーレ」
  2. 丁寧に手作りされる米菓が絶品「みやぎのあられ」
  3. 城風の建物が目印「亘理町立郷土資料館」
  4. 郷土料理はらこ飯に舌鼓!「あら浜 亘理店」
  5. 国道6号沿いに広がる自然豊かな公園「佐藤製線スポーツパークわたり(亘理公園)」
  6. お洒落な“コンテナ”カフェ「C-Cafe」

旬の味覚を“ワタリアン”で!
「トラットリア デルソーレ」

2013年12月にオープンし、まもなく10周年迎える「トラットリア デルソーレ」。自然に恵まれた亘理町の豊かな食材を使ったイタリア料理“ワタリアン”を味わうことができる名店で、『ミシュランガイド宮城2017特別版』にも掲載されています。

「店名はイタリア語で『太陽食堂』という意味です!」と、太陽のような明るい笑顔で教えてくれたのはシェフの渡邉琢也さん。店内はイタリア中部の片田舎にあるレストランをイメージしています。

渡邉さんは「ご友人やご家族と会話を楽しみながら、店を出る時には、来た時よりも元気に笑顔になってほしいと思います」と言い、店のマネージャーで妻の理恵さんは「ここでの時間をいい思い出の一つにしてほしいですね」と話しました。

毎年イタリアへ出向き、現地のシェフや生産者と交流を図るなど、常に腕を磨き続けている渡邉さんの料理はどれも本格的。町内産の食材に加えて、チーズや調味料はイタリアのものなどを使用しています。

その中からスープ、アンティパストミスト、パスタ、ドリンクが付いた「ランチセット」(2,800円)をいただきました。ランチのはじまりは「亘理町産ミヤギシロメのカプチーノ仕立てのスープ」。ピューレしたミヤギシロメの上にコーヒー粉がまぶされており、かきまぜて食べるとカプチーノのようなやさしい味です。

アンティパストミストは20種類近い前菜が盛り付けられ、見た目も華やか。「たくさんの食材を味わえますが、一体感のある味わいを大切にしています」と渡邉さん。

数種類から選べるパスタは、11月中旬まで数量限定の新メニュー「ララコメッシ」(コースの場合+1,000円/単品2,500円)にしました。ララコメッシは、亘理町の郷土料理「はらこ飯」をイタリア料理にアレンジしたもの。鮭といくら、出汁などは伝統的なはらこ飯の調理方法を取り入れています。

たっぷりプチプチのいくらと、香り高いイタリア産秋トリュフ、店内製造の生パスタを一緒に頬張ると、濃厚な旨味が口いっぱいに広がります。

食後には「カプチーノ」(600円)とともに、シチリアのアイスケーキ「カッサータ」(600円)を。数種類のナッツとフルーツが爽やかな甘さでした。

渡邉さんは「この10年は地元に根差すことを一番にやってきました。今後は地域外の人たちにも訪れてもらえるように動いていくつもりです。それが亘理町を知ってもらうきっかけになればうれしいですね」と語りました。

ぜひ、同店で季節のおいしさに出会える“ワタリアン”と、渡邉さんご夫妻との会話をお楽しみください。

トラットリア デルソーレ

宮城県亘理郡亘理町五日町34-1[ 地図

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Tel. 0223-36-8829

丁寧に手作りされる米菓が絶品
「みやぎのあられ」

1976年の創業以来、亘理町のもち米を使ったあられやせんべいを作り続けてきた米菓専門店「みやぎのあられ」。「もち米は店の向かい側などにある田んぼで田植えから行っています」と話すのは、今回、案内してくれたスタッフの石田美智代さん。同店ではもち米の『みやこがねもち』をはじめ、醤油や味噌に至るまで可能な限り宮城県産の材料を使用しているといいます。

そのもち米を使って作られる米菓は、昔ながらの手作りの製法にこだわっています。特に肝となるのが生地の天日干し。その日の天候と相談して干し方を調整し、日中は30分おきに生地の表裏を返したりと、数日かけ、手間暇かけて乾燥することで米の風味とうま味が一気に増すそう。化学調味料、保存料、着色料は使用していないので安心です。

あられは10種類以上の味わいがあり、「蔵王バター」(420円)は宮城県蔵王山麓で作られたフレッシュバターと塩だけで味付けした同店自慢の一品。軽やかなバターの風味が、もち米の旨味を一層引き出します。

今年、新たに登場して人気となっているのが「あら浜海苔」(480円)。亘理町の荒浜地区で採れた海苔は、爽やかな磯の風味が楽しめ、継ぎ足しで作り続けられてきた「たれ」とも相性抜群です。

石田さんが「よく『スパイスカレー以上にスパイスの味わいがする』って言われるんですよ!」とおすすめしてくれたのは「スパイスカレーあられ」(450円)。本格的なスパイスを10種以上使用した大人向けのあられで、玉ねぎパウダーと黒糖、そしてやみつきになるもち米の甘みと旨みで、お酒のおつまみにもぴったりです。

その他にも亘理町特産のいちごを使った「いちごのポン」(320円)や赤ちゃんの離乳食にもできる「赤ちゃんあられ」といった米菓も。小さなお子さまから大人まで、誰でも味わえるおいしい米菓を購入することができます。

みやぎのあられ

宮城県亘理郡亘理町逢隈鹿島字吹田51[ 地図

HP:https://www.miyaginoarare.co.jp

●お問い合わせ

Tel. 0223-34-1417

城風の建物が目印
「亘理町立郷土資料館」

亘理駅に隣接した城のような建物(愛称・悠里館)の1階にある「亘理町立郷土資料館」。施設では、数千年前から人々が暮らしを営んできた亘理町の歴史を映像や図版、用具など多くの展示資料によって紹介しています。

阿武隈川の流れをイメージした入口にある大型画面では、映像プログラム『わたしたちのまち亘理』を放映。10分ほどの映像で町の歴史の全体像をつかむことができます。

また「考古コーナー」では町内の遺跡から出土した土器や道具を展示。原始から古代の亘理について知ることができます。

常設展示室の見所の一つが「亘理伊達家コーナー」。町の歴史を語る上で欠かせない亘理伊達家について、伊達成実の亘理入府、その約260年後、戊辰戦争で朝敵とされ北海道へ移住するまでの経緯などが、古文書や実物の甲冑、刀、霊屋の復元模型などにより紹介されており、見応え十分です。

「民俗コーナー」では亘理町の景観の特徴である屋敷林「イグネ」や、城下町としての町割りを通して、漁や稲作、商いなどの生業と人々の暮らしぶりを紹介しています。

その他にも平安時代初期の史書『続日本紀』に「曰理(わたり)郡」という名が登場してから、今日までの変遷を知ることができる「歴史コーナー」。地域に伝わる昔話や伝説を映像で楽しめる「シアターコーナー」など、様々な側面から亘理町の奥深い歴史や文化についてふれることができます。

亘理町立郷土資料館

宮城県亘理郡亘理町字西郷140[ 地図

HP:https://www.town.watari.miyagi.jp/museum

●お問い合わせ

Tel. 0223-34-8701

郷土料理はらこ飯に舌鼓!
「あら浜 亘理店」

2023年で開店30周年を迎えた「旬魚・鮨の店 あら浜」。お寿司や料理は、近隣の港で獲れる新鮮な魚介を中心に、太平洋と山々に囲まれた亘理の豊かな食材を使用。それらの上質な素材を板前が丁寧に仕込み、熟練の技で最高の一品に仕上げます。

同店の名物は季節に合わせた〝五季飯〟。旬の海の幸を生かし、年間5種類の味わいを楽しめます。秋から冬にかけて提供されるのが、亘理町の郷土料理であら浜の代名詞でもある「はらこ飯」(2,530円)です。その味わいを求めて、平日でも開店前から店の前に多くの人が集まります。

はらこ飯のおいしさの秘訣はイクラの薄皮を剥ぐなど、緻密な作業から始まる一つひとつの手仕事。プチプチとしたイクラの食感、脂がほどよくのった宮城県産の秋鮭、そこから取った出汁でふっくらと炊き上げたご飯などは絶妙な味わい。ぜひ、現地でおいしさをご堪能ください。

あら浜 亘理店

宮城県亘理郡亘理町荒浜字中野183-8[ 地図

HP:https://www.arahama.jp

●お問い合わせ

Tel. 0223-35-2585

国道6号沿いに広がる自然豊かな公園
「佐藤製線スポーツパークわたり(亘理公園)」

「佐藤製線スポーツパークわたり(亘理公園)」は、国道6号沿いにある小高い山の地形を活かした、自然豊かな公園です。テニスコートや野球場もあり、町内の公園として最も広い敷地には季節ごとに色鮮やかな花が彩り、のんびり散策する方々の姿も見られました。

駐車場のすぐ脇にある「修景池」では、水辺の様子を東屋でゆっくりと眺めることができます。その奥にあるのは「円形花壇」。利用者の目を楽しませようと亘理高校の生徒が一つひとつ思いを込めて植栽しています。

小さな子どもたちにおすすめなのは「ちびっこ広場」や「わんぱく広場」。ジャングルジム、ブランコやコンビネーション遊具など、様々な遊具が設置されており、子どもたちが楽しそうに遊んでいました。

また、森林の中にあるアスレチック広場には、迫力満点の全長60mのローラー滑り台やアスレチック遊具などがあり、自然の中で思いきり体を動かすことができます。

佐藤製線スポーツパークわたり(亘理公園)

宮城県亘理郡亘理町逢隈鹿島寺前南76[ 地図

HP:https://www.town.watari.miyagi.jp/life/detail.php?content=815

●お問い合わせ

Tel. 0223-34-0512(亘理町施設管理課)

お洒落な“コンテナ”カフェ
「C-Cafe」

たくさんの渡り鳥や海鳥が飛来する汽水湖・鳥の海。そのすぐそば、美しい天然芝が広がるエリアの一画に佇む、白いコンテナハウスが「C-Cafe」です。

同店は2022年10月にオープンした後、運営元を変えて2023年5月に再オープン。土曜、日曜、祝日に営業しています。店内はドライフラワーやアンティークな家具、雑貨などが置かれ、コンテナハウスであることを忘れるほど、おしゃれな空間。個室も3つ用意されています。

店舗を運営しているのは、亘理町の地域おこし協力隊の方々。そのメンバーの一人で店長の鹿子田さんは「それぞれの得意分野を活かして、店を運営しています。私は料理の担当です」と説明してくれました。

東京のフランス料理店で約10年間腕を磨いた鹿子田さんが作る、スイーツや料理を店で味わうことができます。

一番人気は「ガトーショコラ」(400円)。「内側はテリーヌのようにしっとりと、外側は焼きチョコのようにして、異なる食感が楽しめます」と鹿子田さん。

そのガトーショコラがのった食べ応えのある「チョコレートパフェ」(1,000円)や、こんがりと焼き上げた「バスクチーズケーキ」(400円)、焦がしバターとラムの豊かな風味が堪能できる「カヌレ」(250円)なども人気です。

11月からは季節限定で、亘理町の名産であるいちごを使った「季節のパフェ」(1,200円 写真は昨シーズンのもの)も登場予定。「食材には、なるべく亘理や周辺地域の素材を使いたいと思っています。このカフェが亘理町を訪れるきっかけの一つになってほしいですね」と鹿子田さん。テイクアウトが可能なメニューも多いので、暖かい日には外で海を眺めながら食べるのもおすすめです。

C-Cafe

宮城県亘理郡亘理町荒浜築港通り35-71[ 地図

●お問い合わせ

Tel. 0223-23-0995

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