Vol.039
宮城県の北東部に位置し、北部は岩手県に接している登米市。冬には渡り鳥の姿を見ることができる自然豊かな地域には、感性を刺激するアートや、やさしい手ざわりの木工品、カフェのおいしいメニューなど、五感で楽しめる魅力があふれています。
※記載の情報が現況と異なる場合がございます。お出掛けの際には事前にご確認ください。
※価格はすべて税込です。
佐沼警察署の隣にある、可愛らしい外観の店舗がカフェ&レンタルスペース「えほんカフェ おひさまの国」です。店に入ると、まず目に飛び込んでくるのは、本棚に飾られたたくさんの絵本。ここでは自由に絵本を読むことができます。
「どんどん増えて、今は500冊くらいあるんですよ!今は季節的にクリスマスにちなんだ絵本をピックアップし展示しています」と教えてくれたのは、同店代表の片岡さんです。
同店のオープンは2017年。登米市内にある保育施設で園長などをしている片岡さんは「長年、個人的にも子育て支援がしたいと思っていて。小さいお子さんがいても、気兼ねなく集まれるようなカフェを作りたかったんです」といい、「この物件が見つかった時、知り合いからたくさん絵本を譲られたこともあって、いまの形になりました。たまに保育士の方が絵本読みの練習に訪れることもあるんですよ」と話しました。
店の奥には靴を脱いで上がれる小上がりスペースがあり、小さな子どもがいても安心。取材時にも子ども連れのママが何組も店を利用していました。
カフェではランチメニューも充実しており、地域の食材を使った「おひさまランチ」(1,000円)は「ごはんプレート」「パンプレート」「キーマカレー」の3種類から選ぶことができます。
同店の看板商品は「おひさまパンケーキ」(1,000円)。東京・ひばりヶ丘にある「COMMA,COFFEE」の大人気メニューを、登米で味わうことができます。その大きさとふっくらとした見た目は、まるで絵本に登場するパンケーキのようです。「このパンケーキを求めて、遠くからいらっしゃるお客様もいます」と片岡さん。
子どものお気に入りの一冊やおいしいメニューを楽しみに、足を運んでみてはいかがでしょうか。
宮城県登米市迫町佐沼字中江5-11-8 中江開発ビル101号[ 地図 ]
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Tel. 0220-23-8766
旧桜場小学校の校舎を活用している中田生涯学習センターの3階に「Satoru Sato Art Museum (サトル・サトウ・アート・ミュージアム)」はあります。
ミュージアムでは、登米市出身の画家・造形作家の佐藤達(さとる)氏の佐沼高校時代から現在まで、50年以上の道のりを思わせる作品約350点に加え、佐藤氏が出会ったコレクターや作家たちから寄贈された幾何学構成アート作品約250点を収蔵しています。
佐藤氏はパリを拠点に、絵画、版画、立体造型を制作。ヨーロッパを中心に、これまでにそれぞれおおよそ個展80回、グループ展400回、世界30ヶ国で発表を行い、空間環境・造型アートモニュメントは43点を数えるなど、世界的に活躍しています。
ミュージアムで鑑賞できる幾何学構成アート作品は、北ヨーロッパで生まれた幾何学構成的絵画の系譜に関わる作家たちの貴重な作品ばかりで、アーティストのあふれるイマジネーションを色、形、線で表現。丸、三角、四角、直線を生かした作品、三原色を基調にした多彩な色や素材を取り入れた作品の前に立つと、さまざまな想像が頭の中に広がります。
2023年中は常設展示室で「SATORU SATO 1969年から1974年の作品展」が、展示室ではそれぞれ「白い空間」展(展示室1)、「戯れと厳格な空間」展(展示室2)、「版画&ドローイング」展(展示室3)が開催されています。
また、玄関ホール前やかつての校庭には環境造型アート作品もあり、自然と調和した幾何学構成アート作品を鑑賞することができます。
宮城県登米市中田町上沼字舘43 登米市中田生涯学習センター3階[ 地図 ]
HP:https://www.city.tome.miyagi.jp/satorusatoartmuseum
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Tel. 0220-34-8081
宮城県最大の自然湖沼・長沼の湖畔に広がる「長沼フートピア トヨテツの丘公園」。そのシンボルは、登米のランドマークにもなっている高さ21m強のオランダ風車「白鳥」です。これは風車の本場オランダから取り寄せたもので、日本に数台しかない風力のみで稼働する風車です。
現在、風車は風車技師により毎週土曜・日曜、祝日に稼働。小高い丘の上で風を取り込んで回る姿はとても雄大。風車内部では、風車の歴史や仕組みなどについて紹介しています。
また、約2万m²の広さを誇る公園内には、家族で楽しめるさまざまな設備が充実。風車の横から滑り降りるローラー滑り台は全長111m!県内トップクラスの長さで、子どもはもちろん大人にも人気です。
その他にも多彩なアスレチック遊具、BBQなどが満喫できるキャンプ場といった体験型の設備もあり、自然の中でのびのびと過ごすことができます。
また、「ふるさと館」では地域の物産を購入することができ、風車の丘「レストハウス」ではNHK朝の連続テレビ小説「おかえりモネ」で使用された衣装や小道具などを展示。多彩な楽しみ方ができる公園です。
宮城県登米市迫町北方字天形161-84[ 地図 ]
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Tel. 0220-22-7600
2005年に登米郡8町と津山町が合併したことにより誕生した登米市は、縄文時代からの古い歴史と豊かな文化が薫るまちです。江戸時代には仙台藩の有力な家臣たちによって治められ、発展してきました。
これらの歴史的な背景を踏まえて「武家文化と民衆のくらし」をテーマに、縄文時代から近世に至る歩みや、幕藩体制下の武士と庶民の文化やくらしぶりを中心に展示しているのが、鹿ヶ城公園内にある「登米市歴史博物館」です。
常設展示室では、市内の遺跡からの出土品や、昔の町割りを再現した映像付きのジオラマ、年貢米などを積んだ御穀船の模型などの展示物で、原始・古代から江戸時代までの登米市の歴史について学ぶことができます。
展示室内には、展示物や関連する事柄について調べることができる「歴史探検コーナー」も設置されています。
また展示室とは別に1968年に廃線となった仙北鉄道の資料や、登米市出身の創作人形作家・恩田とき子氏の作品なども展示されています。
企画展示室では1年に3回程度、地域の歴史や文化、芸術などの各分野にわたるテーマを設けた企画展を開催。2024年2月までは「ハレの日」をテーマに、江戸時代から近代初期にかけての女性の華やかな婚礼衣装や婚礼調度品が紹介されています。
屋外には1892年に建てられた「旧亘理邸」も残されています。その庭園の中心にそびえ立っているのは推定樹齢300~350年といわれる赤松で、地域の長い歴史を感じさせてくれます。
宮城県登米市迫町佐沼字内町63-20[ 地図 ]
HP:https://www.city.tome.miyagi.jp/rekihaku/
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Tel. 0220-21-5411
2019年10月の台風19号によって大きな被害を受け、2022年12月にリニューアルオープンした「道の駅 津山 もくもくランド」。
施設内に入ると、温もりある木工品がずらりと並んでいます。これらの作品を手掛けている「クラフトショップもくもくハウス」では、宮城県産木材を使用し、うつわや文具、インテリア、おもちゃなどを販売。職人が丁寧に作る一点物の木工クラフトはどれも使い込むほど手に馴染み、木の持つやさしい風合いを楽しむことができるものです。
その中でも目を引くのが、矢の羽のような木目が美しい、名産品の「矢羽木工品」。これは杉の間伐材利用から始まった細工で、木目が素直でやわらかい登米津山産の杉を丹念に継ぎ合わせて作られます。自分で矢羽細工の小物入れなどを組み立てることができるクラフトキットなども人気です。
また建物内には、新鮮な朝採り野菜をはじめ、登米名物のあぶら麩、草餅などを販売する産直コーナーも併設されています。
屋外には、杉林を背景に親子で遊べる木製遊具などもあり、さまざまな体験で木の魅力を感じることができる道の駅です。
宮城県登米市津山町横山字細屋26-1[ 地図 ]
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Tel. 0225-69-2341
冬には多くの渡り鳥が訪れる越冬地として、北海道・釧路湿原に続く国内2番目のラムサール条約登録湿地に指定された伊豆沼・内沼。あわせて491haと県内最大の広さを誇る2つの自然湖は、水深が平均80cm、最大1.6mと浅いのが特徴で、鳥類以外にも多種多様な生き物が生息しています。
2016年にリニューアルオープンした「登米市伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター(淡水魚館)」は、伊豆沼・内沼の生態系の中の「水」をテーマに、水鳥・水棲性動物・水性植物などを紹介しています。
1階の展示スペースには、中央ホールの大型水槽をはじめ、円形水槽など20個以上の水槽があり、さながら小さな水族館のよう。ジュズカケハゼ、タナゴなど、2つの沼や周辺の川に生息する十数種類の淡水魚などを見ることができます。
館内から伊豆沼を眺めることができる2階には伊豆沼・内沼の自然の写真や、かつて地元の漁師が使っていた漁具の展示なども行っており、豊かな自然や環境、文化などについて気軽に学ぶことができる施設です。
宮城県登米市迫町新田字新前沼254[ 地図 ]
HP:https://www.city.tome.miyagi.jp/kankyo/kurashi/sekatsukankyo/izunuma/sankutyuarinituite.html
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