Vol.022
宮城県のほぼ中央に位置する富谷市には、豊かな緑や深い歴史に育まれた味わいがあふれています。2021年にはバラエティ豊かな飲食店が並ぶ観光スポット「とみやど」がオープン!気持ちもお腹も満たしてくれるエリアへ出掛けてみませんか?
※新型コロナウイルス感染拡大により、記載の情報が現況と異なる場合がございます。お出掛けの際には事前にご確認ください。
※価格はすべて税込です。
かつての宿場町の面影が残る富谷新町地区に、2021年5月にオープンした、富谷宿観光交流ステーション「とみやど」。内ケ崎醤油店の跡地に個性あふれる店舗が並び、富谷市の多彩な魅力を発信するスポットとして話題です。
その一角に佇む、趣深い建物が「いい茶や」です。同店を運営するNPO法人SCR代表の村上さんと、店長の福井さんに話を伺いました。
醤油店の燃料小屋や従業員の休憩場所として利用されていた建物をそのまま使っているという店内では、富谷産の生はちみつと、地元食材などがふんだんに使われたドリンクやフードを味わうことができます。
多彩なメニューの中で、暑い夏のおすすめは「はちみつレモネード(630円)」。「一般的なはちみつの糖度が78度くらいなのに対し、富谷のはちみつは平均83度もあるんですよ」と福井さんが話すとおり、採れたてのフレッシュな生はちみつは濃厚な甘さで、レモンの酸味とのバランスが抜群。花のさわやかな香りも楽しめます。
富谷市の特産品になっている生はちみつは、NPO法人SCRが市や市民と協力して、地域の間伐材をミツバチの巣箱として活用するために養蜂を始めたのがルーツです。「富谷には豊かな森林や花々があり、初年度から予想以上の量の生はちみつが採れました」と村上さん。福井さんは「仙台のはちみつ専門店の方が『こんなにおいしいはちみつが富谷にあるんだ!』と驚かれていました」と教えてくれました。
村上さんは「はちみつは採れる量が決まっているので、大量生産はできません。しかし、それが自然の流れに沿っていていいと思っています」と前置きし、「地元の店とコラボしたり、自然を活かしながら、これからも富谷の魅力を伝えていきたいですね」と続けました。
このほかにランチでは、NPO法人SCRが無農薬で育てた『蜜源野菜』が堪能できる「いい茶や御膳(1,380円)」などもあります。ほっと一息つける空間で、ゆっくりと地域の美味を味わってみてはいかがでしょうか。
宮城県富谷市富谷新町111-1(とみやど内)[ 地図 ]
HP:https://scrscr2012.wixsite.com/scr2012/blank
●お問い合わせ
Tel.070-1147-8383
とみやどで、おいしいお肉をガッツリ食べたいという方は垂れ幕に「ミートな気分」のキャッチコピーが刻まれた「HACCHI ME(ハッチミー)」へ。
同店は、富谷新町地区で1967年から営業を続ける人気の老舗精肉店「ハチヤミート」から誕生した定食店です。同店を切り盛りするのは、蜂谷真望(まみ)さん、恵望(えみ)さん姉妹。妹の恵望さんは「新型コロナウイルスの影響もあって、一度は出店をあきらめかけたのですが、姉がどうしても挑戦したいということでオープンしました」と振り返りました。
アットホームな雰囲気の店内では、ハチヤミートの精肉を贅沢に使用した定食や丼を味わうことができます。「肉屋ならではのボリューム満点のお肉が自慢です」と恵望さん。当初は「お肉をモリモリ食べてもらおう」と男性をターゲットにしていたそうですが、ボリュームを抑えたハーフメニューを用意したこともあって、女性もよく訪れているそう。実際に、取材時も若い女性たちが来店していました。
「とんかつ定食(1,280円)」や「生姜焼き定食(800円)」など、さまざまなメニューの中で店のイチ推しは、タレ・味噌・塩の3種類から選べる「とみや丼(メガ盛り1,038円)」。今回はタレをいただきました。宮城県産ひとめぼれの上には、こぼれんばかりの宮城県産の豚バラ肉が!その見た目に圧倒されるものの、やわらかく、旨味十分な豚肉と甘じょっぱいタレの組み合わせにごはんが進み、さらに紅ショウガや白髪ネギがアクセントとなって、飽きることなく完食してしまいます。
また、同店では肉団子や唐揚げ、コロッケといったフードのテイクアウトも可能。食べ歩きなども楽しむことができますので、立ち寄ってみませんか。
宮城県富谷市富谷新町111-1(とみやど内)[ 地図 ]
●お問い合わせ
Tel.070-1160-8883
土日には行列ができる、とみやど内のジェラートショップ「&TomiyaGelato」。同店を手掛けるCandyBase株式会社の金沢社長が神奈川県から富谷に移住した際、右も左も分からない中で、地元の人たちが親切にしてくれたことへの恩返しに、地域の食材を使用したジェラートを作り始めました。
「店名の『&』には『町と共に、あなたと共に』という想いが込められています」と教えてくれたのは店長の平澤さん。特に子どもたちが地域の魅力を知り、将来の思い出になるようにと『町の子どもたちが当たり前に食べていたジェラートを』というコンセプトが掲げられており、シングル(450円)と同サイズのジェラートを小学生以下の子どもは250円で注文することができます。「実際によく子どもたちがふらっと買いに来てくれますね」と平澤さんはうれしそうに話しました。
ジェラートは平澤さんが「県内で使用しているのはうちだけだと思う」というイタリア製のジェラートマシン「カタブリガ」で、きめ細かくなめらかな口当たりに。常時12種類ほどがそろう中で、一番人気は富谷市特産のブルーベリーとはちみつがコラボした「ブルーベリーハニー」。濃厚なミルクとブルーベリーの甘酸っぱさ、はちみつのやさしい甘味が絶妙にマッチし、これを目当てに遠方から訪れる方も多いというのもうなずけるおいしさです。
「これからも富谷ならではの食材で、新しい味わいに挑戦していきます」と平澤さん。ひんやり冷たいジェラートで、富谷のさまざまな魅力にふれてみてはいかがでしょうか。
宮城県富谷市富谷新町111-1(とみやど内)[ 地図 ]
HP:https://candybase.stores.jp
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Tel.090-8614-1038
仙台市から富谷市に入ってすぐ、国道4号線から一歩入った先の住宅街にある洋菓子店「ノワイエ」。店内のショーケースと棚には、美しい見た目のケーキや焼き菓子が並べられています。
「カットケーキは20種類、焼き菓子は30種類ほどをそろえています」と説明してくれたのは、オーナーシェフの佐藤博之さん。佐藤さんは辻製菓専門学校を卒業後、東京や神奈川、フランスなどでの修業を経て、ここ富谷に2018年、ノワイエをオープンしました。
商品づくりの際には「さまざまなものをプラスして味を作るのではなく、飾りすぎないシンプルなものにこだわっています」と佐藤さん。その分、味にはごまかしがきかないため、技術や素材も妥協することができません。
カットケーキの一番人気は「モンブラン(470円)」。濃厚な味わいのフランス産栗ペーストの中には、甘さ控えめの生クリームがたっぷり。底には香ばしいローストアーモンドが練りこまれたメレンゲが仕込まれています。
その次に人気なのが「マカティ(500円)」。2種類のチョコムースやチョコレート生地の濃厚な甘味に、サクサク食感のクリスピーが絶妙で、添えられたマカロンも絶品です。
その他にも表面はカリッと、中はモチッと焼き上げた「カヌレ(270円)」や多彩な種類のパウンドケーキ、クッキーなどの焼き菓子も評判。夏季限定で、見た目も可愛らしく、味の改良も重ねているという「かき氷(1,200円)」も販売しています。
佐藤さんは「だいぶ理想の店に近付いてきていますが、もっと商品ラインナップを充実させたいですね」とケーキづくりに真摯に向き合い続けています。
シェフこだわりのケーキやお菓子を味わってみませんか。
宮城県富谷市富ケ丘1-6-26[ 地図 ]
HP:https://patisserie-noyer.jimdofree.com
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Tel.022-703-4098
落ち着いた雰囲気の住宅街に現れる、絵本から飛び出したような三角屋根の家。ここが「食べログ」で「宮城ベストスイーツ2014」を受賞するなど、地域内外のたくさんの人に愛されているタルト専門店「ニンナ・ナンナ」です。
そのユニークな響きの店名は、イタリア語で「子守唄」という意味。1999年に北仙台で創業した際、近くにあった東北大学農学部で羊が飼われていたことから「羊のように、のんびりした時間を過ごせるように」と名付けられました。そして2014年に現在の場所へ移転しました。
同店は尾形さんご夫婦が営んでおり、奥様でオーナーパティシエールの美樹さんがお菓子づくりを担当。信也さんが主に接客や店づくりを担当しています。
美樹さんは東京の専門学校でお菓子づくりを学んだ後、仙台の洋菓子店での勤務を経て、独立を果たしました。
常時15種類以上がそろうタルトは、どれもやさしい味わい。ブルーベリーなど富谷で採れる旬のフルーツや、地元の酒蔵、県内のワイナリーとコラボした商品など、地域の食材を使用しており、四季折々の味わいを楽しむことができます。
そのこだわりは、100%バターを使用している生地にも。「タルトというとサクサクした生地をイメージすると思いますが、当店では食材にあわせて4種類の生地を使い分けています」と信也さん。アーモンドを使用したやさしい甘さの「シュクレ生地」や、練りパイの「ブリゼ生地」など、タルト専門店でもこれほど生地をそろえているのは珍しいそうです。
同店の看板メニューは「レモンのタルト(490円)」。爽やかな酸味のレモンカスタードクリームと、ふわふわの甘いメレンゲの組み合わせがたまりません。生地はしっとりとやわらかく、幅広い年齢の方に人気です。
この他にも、富谷市内にある県内最古の酒蔵・内ケ崎酒造店の大吟醸酒粕を使用した「白雪チーズタルト(490円)」といったレギュラータルトに加え、季節限定のタルトも。ゴロッとした巨峰がみずみずしい「巨峰のタルト(550円)」、生の花いちじくがたっぷりのった「花いちじくのタルト(580円)」などが夏季限定で登場しています。
タルトは一つひとつ手作りしているため数が限られており、人気の商品は早いうちに売り切れてしまうこともありますので、同店のHPから予約をするのがおすすめです。
宮城県富谷市上桜木1-40-9[ 地図 ]
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Tel.022-358-9388
米粉パンの専門店として、県内に3店舗を展開する「MonaMona」。富谷成田本店ではイートインスペースを併設した広い店内に、多彩な米粉パンが並んでいます。
「リピーターの方が多く、県外から訪れるお客さまもいらっしゃいます」と話すのは、MonaMonaを経営する関社長です。店のオープンは2009年。関社長が海外で働いていた時、たまたま帰国した際に米粉パンを口にしたのがきっかけでした。「海外でパン文化に浸っていたのですが、米粉パンのおいしさに驚きました。さまざまな食材に合う点や食べ飽きないという魅力が、まさに日本人にぴったりのパンだと思いました。元々、食の問題や健康面に関心があったこともあって、おいしくて安心安全な米粉パンをつくろうと開店しました」。
同店の米粉パンは、宮城県産ひとめぼれを中心に国産米を使用。商品に合わせて、米粉をブレンドしたり、製粉の粗さを変えています。また、パン生地には保存料などの添加物やイーストフードといった改良材は不使用。惣菜パンのチキンやハンバーグなどは、自家製のものを使うというこだわりようです。
商品は食パンや菓子パン、コッペパンといった定番の味わいから、「バタール(280円)」など小麦粉のイメージが強いハード系のフランスパンなど豊富なラインナップ。
「どれも米粉パンならではのモチモチとした食感が楽しめます。また見た目でも喜んでもらおうと創作米粉パンも数多くそろえています。食べられる『ふらいパン(300円)』は私が考えました」と関社長は笑いました。
米粉パンは季節ごとに新たな味わいが登場しますので、定期的にチェックしてみてはいかがでしょうか。500円以上買うとコーヒーかスープが一杯無料になるうれしいサービスもあります。
宮城県富谷市成田1-6-1[ 地図 ]
●お問い合わせ
Tel.022-351-9663
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