Vol.027
宮城県の最南西に位置し、福島・山形の両県と境界を接している七ヶ宿町。県民の水道を支える「七ヶ宿ダム」があることでも知られる水源の町には、食材やウインタースポーツなど、蔵王の豊かな自然を活かしたスポットがあふれています。
※新型コロナウイルス感染拡大により、記載の情報が現況と異なる場合がございます。お出掛けの際には事前にご確認ください。
地域の利便性向上と賑わい創出により、移住促進と定住拡大を図るため2019年にグランドオープンした「七ヶ宿なないろひろば」。その中に「Book&Cafe こ・らっしぇ」と「wood&Spa や・すまっしぇ」はあります。今回ご案内いただいたのは、両施設を運営している七ヶ宿まちづくり株式会社の成田さんです。
青森から七ヶ宿町に移住した成田さんが感じる、この町の最大の魅力は「空」。「この辺りは標高が高く、風が強いので空気が澄んでいるため空がきれいなんです。日々、その美しさに感動しています」。
「Book&Cafe こ・らっしぇ」は、カフェレストランと図書コーナーをそなえた施設。1階のカフェレストランでは、低農薬で作られた「七ヶ宿産源流米」を使ったカレーなど、地域の食材を活かしたメニューが味わえ、ランチタイムは焼きたてのパンや地域の野菜などを使ったサラダが食べ放題。コーヒーと自家製スイーツで一息つくこともできます。
カフェレストランの隣にはキッズスペースが設けられており、子どもが靴を脱いで、絵本を読んだり、くつろぐことができます。
2階は多彩な書籍をそろえた図書コーナー。窓の外に豊かな自然が広がる開放的な空間で読書を楽しめます。
「wood&Spa や・すまっしぇ」は、七ヶ宿なないろひろばにある木質バイオマス施設のエネルギーを利用した入浴施設で、サウナや水風呂も完備しています。
お湯はきれいな炭酸ガスだけを溶かした炭酸温水。血行促進と疲労回復の効能があるとされ、医療機関やエステティックサロン、フィットネスクラブなどに導入されているそうです。
観光で遊び疲れたり、からだを温めたい時にぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
※館内は写真撮影NGですが、今回は開館前にお邪魔し、特別に写真を撮影しています。
宮城県刈田郡七ヶ宿町字諏訪原11-15[ 地図 ]
●お問い合わせ
Tel.0224-26-6681(七ヶ宿まちづくり株式会社)
白石川や阿武隈川流域の洪水を防ぎ、広い地域にかんがい用水や水道用水を供給することを目的として、1991年に完成した「七ヶ宿ダム」。
水道用水として仙塩・仙南地区(8市9町)に供給している、まさに「宮城の水がめ」です。その高さ(堤高)は約90mで、18階建ての宮城県庁とほぼ同じ。総貯水容量は1億900万m³で、東京ドーム約90杯分というスケールの大きさです。
形式は「中央コア型ロックフィルダム」というもので、土や砂利、岩などで構成されています。
七ヶ宿ダムは事前予約で見学することが可能です。所要時間は約30分。職員の方がガイドとして同行し、ダムについてわかりやすく教えてくれます。
見学は、七ヶ宿ダム管理所1階の展示スペースからスタート。このスペースでは、パネルや資料などを使って七ヶ宿ダムの歴史や役割が説明されています。また、地域の豊かな自然の紹介や周辺に住む魚が見られる水槽コーナーが設けられています。
ここで七ヶ宿ダムの基本知識について学んだあと、監査廊を通り、ダム本体である堤体を目指します。
普段は立ち入ることができない監査廊は、堤体を内側から管理・点検するための地下通路です。まっ暗な空間はイルミネーションで飾られ、12月から3月までは冬季限定バージョンに。ブラックライトで光る魚のイラストや記念写真におすすめの撮影スポットも設けられています。
監査廊の先にあるのは「クレストゲート」の操作室。クレストゲートとはダムの上部から水を放流するための設備です。さらに階段を上がり、遊歩道となっている堤体の上へ。目の前にはダム湖が広がり、その規模を体感することができます。
見学の最後には、コレクターが多いというダムカードをゲット!子どもから大人まで、楽しみながら学べる七ヶ宿ダムに、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
宮城県刈田郡七ヶ宿町字切通52-40[ 地図 ]
HP:https://www.thr.mlit.go.jp/shichika/
●お問い合わせ
Tel.0120-167-877
国道113号沿い、目の前にダム湖と自然休養公園が広がる「道の駅 七ヶ宿」。施設には七ヶ宿町や周辺地域の特産品を販売する売店、軽食コーナー、レストランなどが入っています。
七ヶ宿町は宮城、山形、福島の県境にあるため、3県それぞれの食文化が混ざり合っています。そのため道の駅には、ここならではの食品がならんでいます。
たとえば、山形や福島などで食べられている「笹ゆべし」。宮城県では黒いかためのくるみゆべしが主流ですが、笹ゆべしはもちっとした食感の味噌ゆべしが笹の葉で巻かれたもの。また、漬物ではなく、多めの塩で野菜などを漬けた「塩蔵食品」も手に入ります。
その他にも売店コーナーでは七ヶ宿町などで採れた山菜をはじめ、お米や地酒などが豊富にそろえてあり、日によっては、七ヶ宿町の雪室で糖度を高めた野菜が並ぶことも。こけし職人が作る昔懐かしい木工品も販売されています。
レストランの一押しメニューは、地域の食材をふんだんに取り入れた「七ヶ宿ダム湖カレー」。七ヶ宿ダムの特徴的な形状が再現されており、噴水の旗もたてられています。
道の駅の隣には、地域の郷土資料館「水と歴史の館」があり、地域の歴史についてふれることができます。
腹ごしらえやお土産探し、公園で遊んだり、地域について学んだり、さまざまな楽しみ方ができる道の駅。ぜひ、観光の途中に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
宮城県刈田郡七ヶ宿町上野8-1[ 地図 ]
HP:https://town.shichikashuku.miyagi.jp/sightseeing/food/michinoeki.html
●お問い合わせ
Tel.0224-37-2721
この冬、子どもや家族で安心してスノーアクティビティを楽しみたい方は、「みやぎ蔵王七ヶ宿スキー場」へ。「のんびり過ごせる癒し系ゲレンデ」がテーマのスキー場です。
コースは、全部で6つ(2023シーズンは4コース開設)。その中でも「侭の上(ままのうえ)ゲレンデ」はコースがワイドで、平均傾斜が7度とゆるやか。子どもや初心者でも安心して滑ることができ、ソリで遊べるソリ乗り場も。
また、中級者向けの「松の森コース」は平均傾斜11度でリフト待ちがほとんどなく、快適に滑ることができます。
その他にカレーやラーメンなど、冷えたからだが温まるメニューを広々としたスペースで味わえるレストラン、絵本や遊具で遊べる無料休憩室やキッズスペース、ベビーベッドが完備されており、子ども連れでも安心。
週末には、商品が当たるじゃんけん大会やくじの抽せん会など、子ども向けイベントが目白押しです。
また、初心者から上級者までレベルに合わせたレッスンも実施しており、スキーやスノーボードに初めて挑戦したい方から、上達を目指す方まで、みんなが満足できるスキー場です。
宮城県刈田郡七ヶ宿町字侭ノ上129[ 地図 ]
HP:https://ski-shichikashuku.com
●お問い合わせ
Tel.0224-37-3111
清流・白石川がすぐ脇を流れる、七ヶ宿街道沿いに店を構える「農民そばや芭蕉庵」。初代店主の山田益広さんが「地元の過疎化を解消したい。そばで町を盛り上げたい」という思いから、1999年にオープン。現在は、先代の想いと技術を受け継いだ息子で二代目の岳彦さんが店に立ち、益広さんは畑で、そばの自家栽培に専念しています。
そば畑があるのは、標高約500mの七ヶ宿町湯原地区にあります。そばは無農薬で栽培され、寒暖差の激しい気候が甘みを引き出し、良質の土壌がそばの粘り気を強めます。
収穫されたそばは、石臼で自家製粉され、雪室で6カ月以上熟成することで糖度を向上。一番人気の「全そば(税込970円)」は、つなぎを一切使わず、七ヶ宿町の冷たい水を使って打たれています。
こうして作られるそばはコシが強く、のど越しも抜群。そばの風味や甘味をふんだんに堪能することができます。つゆは土佐の鰹節から出汁を取ったもので、化学調味料不使用。さらに薬味として地域で採れた本わさびなどが添えられ、そばの味わいを一層引き立てます。
店内は、囲炉裏がある古民家風の落ち着いた空間。白石川のせせらぎをBGMに、親子二代で一から手作りされるそばを味わってみてはいかがでしょうか。
宮城県刈田郡七ヶ宿町字南浦畑5-1[ 地図 ]
●お問い合わせ
Tel.0224-37-3223
Copyright © The 77 Bank, Ltd. All right reserved.