みやとりっぷ
Vol.033

鉄道の要衝・美里町で、
深い歴史が息づく魅力にふれる旅。

小牛田町、南郷町の2町が合併して誕生した美里町。古くから鉄道の要衝として知られるこの町には、深い歴史が育んできた魅力がいっぱい!地域の信仰を集める神社からおしゃれなカフェまで、多彩な魅力をご紹介します。

※記載の情報が現況と異なる場合がございます。お出掛けの際には事前にご確認ください。

※価格はすべて税込です。

このページでご紹介するスポット

  1. 豊かな自然の中で歴史を体感!「小牛田公園」
  2. 安産の神様として知られる「山神社」
  3. “小牛田まんじゅう”の製造元「山の神まんじゅう本舗 村上屋」
  4. クラフトマンシップあふれる逸品に出会う「Sakura no ma cafe+photo」
  5. 地域の自然の恵みがいっぱい!「美里町農産物直売所 花野果市場」
  6. 町ゆかりの偉人について学べる「美里町近代文学館」

豊かな自然の中で歴史を体感!
「小牛田公園」

JR小牛田駅から1kmほどの位置にある「小牛田公園」は「素山公園」という名前で親しまれており、広場のほかに野球場、ゲートボール場なども設置されています。

園内中央の広場には、ブランコや滑り台、ボルダリング、アスレチック遊具などが設置され、子どもたちの遊び場になっています。

公園のシンボルとなっているのが、1973年まで使用されていた蒸気機関車「C11367」です。小牛田駅は東北本線・石巻線・陸羽東線の停車駅と、路線数は県内では仙台駅に次ぐ多さであり、昔から鉄道の要衝となっています。

鳥居が立つ小さな丘は「保土塚古墳」。これは5世紀末~6世紀頃の古墳時代中期のものと推定され、地域の豪族が眠っていると考えられています。古墳の存在は当時からこの辺りで盛んだった稲作に基づき、階級社会が形成されていたことを物語っています。

公園からは周囲の「蜂谷森公園」「山前史跡公園」へと続く道もあり、地域の歴史に思いを馳せながら、散策することができます。

小牛田公園

宮城県遠田郡美里町桜木町69[ 地図

●お問い合わせ

Tel. 0229-33-2143(美里町建設課)

安産の神様として知られる
「山神社」

JR小牛田駅から2kmほどの位置に鎮座する「山神社(やまのかみしゃ)」。1141年(永治元年)に創建された山神社は、明治時代には旧小牛田町の総氏神として認められ、「小牛田の山の神様」と呼ばれて地域の人々の信仰を集めてきました。

山神社の主祭神は「コノハナサクヤヒメ」。日本神話で最も美しいといわれる女神で、主に子授けや安産などにご利益があるとされています。山神社では藩政時代から「安産の神様といえば小牛田の山の神」として広く知られており、その信仰は宮城の民謡や秋田の飴売り歌、明治時代の鉄道唱歌の歌詞などで歌われました。

さらに山神社は子授け・安産のお守りとして、宮城などの一部の神社に伝わる「神枕(おまくら)」の発祥の地。願いが成就した際には「倍返し」として、自分で手作りしたお手玉のような“神枕(おまくら)”を加えて奉納することが習わしになっています。

また境内には美しい庭園が広がり、遊歩道も整備されています。その随所にサツキやアジサイ、桜など四季折々の花々が咲き誇り、参拝者の目を楽しませてくれます。

山神社

宮城県遠田郡美里町牛飼斉ノ台37[ 地図

HP:https://yamanokami.org

●お問い合わせ

Tel. 0229-33-2082

“小牛田まんじゅう”の製造元
「山の神まんじゅう本舗 村上屋」

JR小牛田駅のすぐそばにある「山の神まんじゅう本舗 村上屋」は1900年創業の老舗の饅頭屋です。看板商品は、明治時代に誕生した町の名物「山の神まんじゅう」(1個90円、5個入520円)は“小牛田まんじゅう”として親しまれています。子授け・安産の神様として知られる山神社にちなみ、「子宝に恵まれますように」という願いが込められて作られるようになったといわれています。

「昔は小牛田まんじゅうを作る店が数軒ありましたが、今では当店だけになりました」と話してくれたのは、4代目の村上正衛さん。小牛田まんじゅうが広く知られるようになったのは、鉄道と深い関係があると説明してくれました。「県内に新幹線が開通するまで、小牛田駅は東京駅に向かう特急の始発駅でした。その構内で饅頭屋が小牛田まんじゅうを売っていたことが名物として広まった理由のようです」。

そして「こんなものもあるんですよ」と村上さんは、売り子が使用していたかごを見せてくれました。同店の創業120年にあわせて作成されたキャラクター「駅売りジョニー」は、当時の売り子の姿をモチーフにしています。

同店の小牛田まんじゅうは昔ながらの作り方を大切にしています。合成保存料や着色料は不使用。国産小豆を炊き、薄皮をかぶせて蒸す製法は、創業当時から変わっていないそうです。白くしっとりした薄皮の中には、粒あんがたっぷりと詰まっています。

「砂糖は3種類をブレンドしています。2個、3個と食べられる素朴な甘さが特徴です」と村上さん。暑い季節にはプルプルとした食感で、全国的にも珍しい粒あんの「水まんじゅう」(1個150円)もおすすめです。美里町のお土産に、ぜひおいしい饅頭はいかがでしょうか。

山の神まんじゅう本舗 村上屋

宮城県遠田郡美里町字藤ケ崎町73[ 地図

HP:https://www.murakami-ya.com

●お問い合わせ

Tel. 0229-33-3333

クラフトマンシップあふれる逸品に出会う
「Sakura no ma cafe+photo」

美里町を東西に横断する国道108号から一歩入った住宅街にある「Sakura no ma cafe+photo」。カフェと撮影スタジオからなる同店は、カメラマンとして活動する佐々木信也さんが由紀子さんと夫婦で経営しており、入り口では看板犬のロコが出迎えてくれます。

同店のオープンは2016年。そのきっかけは信也さんが『わたしの かたち』というフリーペーパーを創刊したことでした。「この冊子では一時の流行に左右されず、本質的なものづくりを行っている女性24名に会うことをテーマに続けています。その撮影で出会った魅力的なものを紹介できる場所をつくりたいと思って、カフェというかたちにしました」。

信也さんの言葉通り、店内にはこれまで撮影した方々のクラフトマンシップあふれる逸品をはじめ、入荷するとすぐ売り切れてしまう焼き菓子など、目利きが光る多彩な品々が並べられています。

カフェでは、地域の素材を活かしたフードやドリンクをいただくことができます。その中のイチ押しメニューが、月・火・水曜限定の「チキンカレー」(1,100円)です。由紀子さんが手作りする一皿は、Sakura no maオリジナルの「美里味噌」が隠し味。美里町産のお米と大豆で仕込んだ無添加の味噌のコク、まろやかな甘さがカレーを奥深いおいしさに仕立てていました。

また、由紀子さんが「健康によくて、おすすめですよ!」と話すのが、ビワ葉エキス配合の健康酢「ビワミン」。これを使った「ビワミンソーダ」(495円)は爽やかな酸っぱさが、暑い季節にぴったり!この他にも自家製チーズケーキや、涌谷町の「焙煎小屋 風舎」のコーヒー豆から淹れるコーヒー、美里町内にあるキッシュ・タルトのテイクアウト専門店「禾食や」のテリーヌなど、さまざまな味わいを楽しむことができます。

Sakuranoma cafe+photo

宮城県遠田郡美里町関根字舘野41-8[ 地図

HP:https://sakuranoma.com

●お問い合わせ

Tel. 090-5599-2069

地域の自然の恵みがいっぱい!
「美里町農産物直売所 花野果市場」

美里町は面積の約7割が水田という、農業の町。その豊かな自然を活かして生産される野菜や農産加工物が「美里町農産物直売所 花野果市場(はなやかいちば)」に一堂にそろいます。施設内には約200名の生産者が丹精込めて育てた野菜や果物などが販売されており、出品されてから一定の時間が経過したものはすぐに取り除かれるため、いつでも新鮮な状態のものが手に入ります。

一年を通じて人気なのは、町で育てられた生花。広々とした生花コーナーには色とりどりの花が飾られ、開店と同時に多くの人が買い求めていました。

また、美里町特産のシソを使った加工品も充実。町内のレストランが手掛けるカレーやパスタソース、美里町産の赤ジソを素材にした地ビールなども購入できます。

その他にも美里町ならではの商品が豊富に取りそろえられています。1902年に創業し町内に酒蔵を構える川敬商店の銘柄「黄金澤」、施設に隣接するミート工場「とんたろう」で作られるソーセージなどもおすすめです。

施設内には「農家レストラン はなやか亭」も併設しており、食事もできます。町や周辺地域、宮城の逸品から美味しいご飯まで、買い物や食事が楽しめる農産物直売所に足を運んでみてはいかがでしょうか。

美里町農産物直売所 花野果市場

宮城県遠田郡美里町練牛字六号12[ 地図

HP:https://www.misato-hanayaka.com

●お問い合わせ

Tel. 0229-59-1320

町ゆかりの偉人について学べる
「美里町近代文学館」

1990年に開館した「美里町近代文学館」は、明治から昭和初期にかけて活躍した美里町(旧小牛田町)ゆかりのジャーナリスト・千葉亀雄に関する資料を展示する「千葉亀雄記念文学室」、「小牛田図書館」、「町民ギャラリー」で構成される複合施設です。施設正面に描かれた印象的な壁画は、美術家・柳瀬正夢による千葉亀雄のイラストをモチーフにしたものです。

「千葉亀雄記念文学室」は施設の2階にあります。肖像が迎えるレトロな造りの室内には、著書や資料など約160点が常時展示公開されており、丁寧に説明が書かれたパネルとともに千葉亀雄という偉人の足跡を辿ることができます。

千葉亀雄は明治、大正、昭和と日本の社会が大きく揺れ動く時代の中、ジャーナリストとして、さまざまな新聞社で活躍。当時、政治欄より低く見られていた社会部記事に文学・芸術・科学など幅広い分野を取り上げることで、その地位を高めました。

そして、その鋭い時代感覚から文学賞などの選考員を務め、菊池寛、井上靖、吉川英治といった文学史に名を残す数々の作家を世に送り出し、「大衆文学の生みの親」ともいわれています。展示室ではそれらの作家から送られた手紙、葬儀の際の弔辞といった貴重な資料も見ることができます。

また、居室を再現したコーナーには実際に愛用していた机や時計などが展示されており、その生涯を偲ぶことができます。

1階の図書館は約12万点の所蔵を誇り、子ども向けの絵本なども充実。定期的に読み聞かせなどのイベントも開催されています。

美里町近代文学館

宮城県遠田郡美里町北浦字待江98[ 地図

●お問い合わせ

Tel. 0229-33-3030

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