Vol.036
宮城県の北東端に位置する気仙沼市。世界三大漁場の一つ・三陸沖に面し、新鮮な海の幸を堪能できる港町には、歴史や文化を感じられるスポットも。2021年には三陸沿岸道路が県内全線開通となり、より観光を楽しめるようになりました!
※記載の情報が現況と異なる場合がございます。お出掛けの際には事前にご確認ください。
※価格はすべて税込です。
気仙沼市の内湾にある「気仙沼お魚いちば」は、お土産探しに最適のスポット。店内には魚介類や加工品などが豊富に並び、地域の方々や仙台、岩手県など近隣からはもちろん、遠方からの観光客といったたくさんの方々が買物に訪れるそうです。
おすすめは、やはり旬の海の幸。経験豊富な担当者がすぐ近くにある気仙沼市魚市場で魚介を目利きして仕入れているため、お得な価格で店に並びます。
取材日には気仙沼の代表的な魚であるカツオ、さらにマンボウの刺身、モウカザメの心臓といった港町ならではの珍しい魚や部位が売られていました。食べやすいように下処理済みの商品が多いのもうれしいポイントです。例年、秋には脂がのった戻りガツオが一押しとのことでした。
品揃え豊かな水産加工品の売れ筋は、気仙沼の特産であるふかひれを活かした商品。ふかひれを贅沢に使ったスープやラーメンなどが人気です。その他にも魚介を使った缶詰や調味料をはじめ、お菓子やご当地キャラクター“ホヤぼーや”のグッズなども取り扱っています。また、店舗に併設するレストラン「鮮」では海鮮丼など、気軽に本格的な海の幸を楽しむことができます。
宮城県気仙沼市港町2-13[ 地図 ]
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Tel. 0226-29-6233
気仙沼市魚市場に隣接する観光物産施設「気仙沼 海の市」。その1階にある海鮮レストラン「リアスキッチン」では、カフェのような雰囲気の店内でふかひれ、カツオ、メカジキなど、気仙沼の海の幸をふんだんに使用した料理を味わうことができます。
「お子さまから高齢者の方まで楽しめるよう多彩なメニューを揃えています」と話す店長の伊藤さんのおすすめは「ふかひれラーメン」(2,750円)。「ふかひれをたっぷり食べていただけるように品質と大きさにこだわっています」と伊藤さんの言うとおり、気仙沼産の大ぶりで厚みのあるふかひれを姿煮に。ぷりぷりとした歯ごたえ、トロトロした食感が甘味のある醤油スープと絶妙にマッチした贅沢な一杯です。
また、「海鮮丼」(1,760円)、「旬のリアス丼」(2,970円)の2種類の海鮮丼もおすすめ。「秋には戻りガツオ、冬にはメカジキなど、その時々の旬の魚介を堪能することができます」と伊藤さん。
その他にもメカジキをカツにしてトッピングした「メカカツカレー」(1,100円)、カツオの出汁が利いた「かつお醤油ラーメン」(770円)といったメニューも人気。地元の人が遠方から訪れた観光客をこちらのレストランへ案内することも多いといいます。
なお、店舗の隣にはテイクアウト専門の「リアスキッチンDELI」も営業中。ふかひれを気軽に味わえる「ふかひれ海鮮まん」(450円)、「ふかひれソフト」(500円)などが好評です。
宮城県気仙沼市魚市場前7-13海の市内1F[ 地図 ]
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Tel. 0226-24-7020
港町の文化を伝える歴史的な建造物が残る内湾地区で、銘酒「両國」の看板が目を引く趣深い建物。気仙沼で100年以上、お酒を造り続けてきた老舗蔵元「角星」の直販店舗です。
店は昭和初期建築の土蔵風の木造二階建てで、2003年に国の登録有形文化財に指定。東日本大震災で1階が損壊し、2階も敷地の奥に流されましたが、一度解体された後、2016年に元の位置に再建されました。
1階には代表銘柄である「水鳥記」「両國」をはじめ、多彩なお酒が販売されています。岩手県室根山系の雪解け水を集める気仙沼は、米と水に恵まれた土地。その中で角星の日本酒は新鮮な魚介類と合う味わいを追求し、最後の一滴まで飲み飽きることがない酒を目指しています。
また、日本酒の他にも気仙沼産の素材を使用したリキュールの「ゆず酒」や「うめ酒」、さらには帆前掛け、枡といったオリジナルグッズも購入できます。
なお、2階は展示室となっており、かつての町の様子や震災後の復興過程、建物の貴重な構造などについて見学することができます。
宮城県気仙沼市魚町2-1-17[ 地図 ]
HP:https://kakuboshi.mystrikingly.com
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Tel. 0226-22-0007
コーヒーのある豊かなライフスタイルを提案している「アンカーコーヒー」は2005年、階上地区にドライブスルー専門店として創業。気仙沼市外にある店舗「フルセイルコーヒー」「MOTHER PORT COFFEE」を含め、2023年9月現在、宮城県内に8店舗、岩手県内に1店舗を営業しています。
その本店として2015年4月、気仙沼市舘山地区にオープンしたのが「アンカーコーヒー マザーポート店」。赤いコーヒーカップのロードサインが目印です。
「地域に根ざした店にしたいという意味でアンカー(錨/いかり)コーヒーとしています。ちなみに店員をクルー、店長をキャプテンと呼んでいるんですよ」と話してくれたのはマザーポート店“キャプテン”の千葉さん。
マザーポート店には焙煎工房が併設しており、世界の産地から厳選した新鮮な豆を自家焙煎したこだわりのコーヒーが楽しめます。また、フードメニューなどの食材には、気仙沼や周辺地域のものを多く使用し、ケーキや焼き菓子などのスイーツはすべて手作りされています。
この日は「カフェラテ」(500円)と「ニューヨークチーズケーキ」(580円)を注文しました。繊細なラテアートが描かれた「カフェラテ」には、岩手県産の成分無調整の牛乳を使用しており、エスプレッソと牛乳のリッチな味わいを堪能しながら、すっきりとした後味を感じられる一杯です。
北海道クリームチーズをたっぷり使用した「ニューヨークチーズケーキ」は、しっとりした食感とチーズの深いコクが楽しめます。
「お一人でもご友人とでもそれぞれの大切なひとときをおいしいコーヒーとともにゆっくり過ごしてほしいですね」と千葉さん。アンカーコーヒーでは季節ごとのメニューも多く登場し、秋から冬にかけてはかぼちゃや栗を使ったスイーツが味わえます。
宮城県気仙沼市舘山1-6-31[ 地図 ]
HP:http://anchor2fullsail.shop-pro.jp
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Tel. 0226-23-5939
東北最大級の離島・気仙沼大島。その美しい自然は、大島出身の詩人・水上不二が「緑の真珠」と詠ったほど。2019年には島と本土を結ぶ「気仙沼大島大橋」が開通し、より足を運びやすくなりました。
この島の玄関口である浦の浜湾にあるのが「気仙沼大島ウェルカム・ターミナル」。施設は地場産品直売所や穏やかな海を眺めながらくつろげるテラス席、イベントなどにも利用できる多目的スペースなどから構成されています。
「旬の農産物や海の幸など、地元ならではのグルメが充実しています」と直売所の菊田さん。冬が深まるにつれ、カキやわかめ、かぶやりんごなど、地域で育まれている多彩な食材がおいしくなるそうで、「観光客の方は夏が多いのですが、食だけでいえば冬の方がおすすめなんですよ!」と教えてくれました。
加工品では、気仙沼大島特産の柚子を使ったジャムやハーブなどもおすすめとのこと。「椿油をわざわざ買いに来るお客様もいます。観光の途中に気軽に楽しめるクレープやサメカツサンドなども人気です」と菊田さんは話していました。
また、大島ならではの手工芸品も豊富。ビン玉のストラップや魚の形をしたポーチなど、地元の方が作った一点物が所狭しと並んでいます。
週末にはカキ、ホタテといった魚介の“浜焼き”を実施するなど、イベントも多く行われており、10月には「あいらんどまつり」、11月には「カキまつり」が開催される予定です。
宮城県気仙沼市浦の浜151-2外[ 地図 ]
HP:https://www.kesennuma.miyagi.jp/sec/s081/20200319093408.html
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Tel. 0226-28-9253
気仙沼大島の東岸、美しい海を望む高台に佇む建物は「CAFE&MUSIC十字路」です。「のんびり海を眺めながら、くつろいでほしいです」と話すのはオーナーの千田さん。大島出身で、東京で音楽関係の仕事をしていたという千田さんは、数年前にたまたま仕事で大島に帰った際、豊かな自然に恵まれた環境を、改めて「いい所だな」と感じたそう。
また、気仙沼大島大橋が開通し、本土から多くの人が訪れるようになったものの「立ち寄れる店を見つけられなかった」という声を耳にしたり、これまで船着き場で顔を合わせていた地元の方々が気軽に集まれる場所をつくりたいという思いから、自らが店を開くことを決意。
2022年7月、幼少期から親しんだ現在の場所に店をオープンしました。「他の場所は1ミリも検討してないです。ここじゃなかったら開店してなかったです」と千田さん。1階や2階、海風が心地いい屋外のテラス席からは、海の絶景が堪能できます。
店内は木材をふんだんに使用し、開放的でありながら落ち着いた雰囲気。所々に楽器や音楽をモチーフにしたアイテムも見られます。
同店では多彩なフードやドリンクを味わえるほか、ほとんどのメニューがテイクアウトOK。この日は「ホルモンサンド」(715円)と「クリームソーダ」(770円)を店内でいただきました。
「ホルモンサンド」は濃厚な味わいの気仙沼ホルモンとキャベツがピタパンで包まれ、気仙沼名物のおいしさを手軽に楽しむことができる一品。
大島の海を思わせる爽やかなブルーの「クリームソーダ」は、バニラアイスの上にマンボーの形をしたクッキーや貝殻型の砂糖菓子がトッピングされ、SNS映えもバッチリです!
「これからも景色を眺めながら、どなたにとってもゆっくり寛げるお店であり続けたいですね」と千田さん。「十字路」という店名には、観光客や地元の方、千田さんとつながりのある音楽関係の方など、さまざま所から人が訪れ、出会う場所にしたいという思いが込められています。大島を訪れた際には、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
宮城県気仙沼市外畑97-1[ 地図 ]
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Tel. 080-3322-7132
気仙沼湾を見下ろす丘陵地帯の一角に位置する、「リアス・アーク美術館」。1994年に開館し、ユニークな建物は「方舟」をイメージして造られたもので、1995年に日本建築学会賞を受賞しています。
1階の企画展示室で2013年より常設展示されているテーマは『東日本大震災の記録と津波の災害史』。震災直後から2年にわたり学芸員らが行った被害記録調査活動によって得られた被災現場写真や被災物、過去の津波災害の歴史資料などが展示されています。
被災現場の写真には撮影した学芸員自らが執筆したレポートが、また被災物にはそのモノにまつわる物語が、方言による語り口調で綴られ添えられています。人々の想いや記憶にふれることができる展示です。
2階のアークギャラリーでは、2つのテーマの常設展示があります。一つ目が気仙沼・本吉地域の文化について、「食」を軸に紹介している歴史民俗資料展示『方舟日記 —海と山を生きるリアスなくらし—』。実際に漁で使用されていた道具や模型など、貴重な資料から、豊かな食文化について学ぶことができます。
そしてもう一つが、東北・北海道在住、また美術館ゆかりの作家などを中心に紹介している『収蔵美術作品展示』。絵画や版画、写真、彫刻など、感性を刺激するアートを楽しむことができます。
宮城県気仙沼市赤岩牧沢138-5[ 地図 ]
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