みやとりっぷ
Vol.040

石巻で次々と育まれる、
豊かな文化や新しい魅力を体感!

宮城県で2番目に人口が多い石巻市には、個性あふれる人たちの手によって、さまざまなスポットが誕生しています!マンガや映画、演劇などのサブカルチャー、ゆったりとしたひとときを過ごせるカフェや甘味処など、現地でこそ体感したい魅力をご紹介します。

※記載の情報が現況と異なる場合がございます。お出掛けの際には事前にご確認ください。

※価格はすべて税込です。

このページでご紹介するスポット

  1. 本格的なツールでマンガの創作体験!「いしのまき MANGA lab.ヒトコマ」
  2. 文化通りからサブカルを発信!「シアターキネマティカ」
  3. 鮮やかな“石巻ブルー”に魅了される「三輪田窯」
  4. 雄勝の魅力が盛りだくさん!「道の駅 硯上の里 おがつ」
  5. からだと心を満たす薬膳料理や中国茶を「穀雨茶房もも」
  6. 団子を自分で焼いて楽しめる!「甘味処だんご屋」

本格的なツールでマンガの創作体験!
「いしのまき MANGA lab.ヒトコマ」

『仮面ライダー』や『サイボーグ009』などの作品で知られるマンガ家・石ノ森章太郎と縁が深い石巻に、2023年10月にオープンした「いしのまき MANGA lab.ヒトコマ」。

マンガ・アニメ好きな人たちの創作活動の拠点を目指している同施設は、すでに創作活動をしている人はもちろん、「マンガを描いてみたいけど、どうすればいいかわからない」「イラストのアプリを使ってみたい」といった初心者の方にもおすすめです。

ヒトコマでは、専門学校の資料やイラストに関する教材本、作品集などを自由に見ることができるほか、会員になるとタブレット端末のレンタルも可能。プロも使用するペイントアプリ「クリップスタジオ」でイラストを描くことができます。初めて使う方でも、施設のスタッフの方々がアドバイスをくれたり、描き方を教えてくれるワークショップなどを開催しているので安心です。

また、30種類ほどある絵柄に色を塗ることができる缶バッジのペイント体験も。タブレット端末か、イラスト・マンガで使用するマーカー「コピック」で色を塗ることができます。また、ポストカードの塗り絵なども用意されており、さまざまな創作体験が楽しめます。

作業スペースの奥には、石ノ森章太郎がマンガ作りの参考にしていた数ある書籍の中から一部を展示。自由に閲覧が可能で、巨匠の制作過程にふれることができ、創作意欲がかき立てられます。

施設では「声優アフレコ体験教室」や「はじめてのコピック講座」など、アニメやマンガに関するイベントやワークショップも開催されているので、興味がある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。

いしのまき MANGA lab.ヒトコマ

宮城県石巻市中央2-8-11[ 地図

HP:https://hito-koma.jp

●お問い合わせ

Tel. 0225-90-9816

文化通りからサブカルを発信!
「シアターキネマティカ」

かつて映画館などが並んでいた通称「石巻文化通り」に、2022年8月にオープンした「シアターキネマティカ」。映画・演劇・飲食などが楽しめる複合エンタメ施設で、カフェ「CityLights」が併設されています。

今回は施設を運営する「石巻劇場芸術協会」の矢口さん(写真右)、阿部さん(写真左)が案内してくれました。お二人は石巻出身で、震災後、東京からUターン。石巻でまちづくりを行うISHINOMAKI2.0に入社し、主催したイベントなどを通じて親交を深め、2018年からはラジオ石巻で映画や演劇に関する番組のDJも担当しています。

「シアターキネマティカ」の構想が動き出したのは、2020年12月。現在の建物の元となる空き家に出合ったこと。以前、この建物には映画館が隣接していました。阿部さんは「ちょうど新型コロナが拡大している最中で、物理的にも精神的に暗くなりがちだった街に明かりを灯したかったんです」といい、「その映画館へのリスペクトの意味も込めて、この場所を活用することにしました」と続けました。

また長年、脚本や企画で演劇に携わってきた矢口さんは「石巻の小中高生が映画や演劇にもっとふれたり、地元の演者が活躍できる場をつくりたかったんです」と話しました。

そして、震災から10年が経ち、新たなスタートとなる2021年3月12日に施設の計画をリリース。クラウドファンディングや寄附などで開業資金を募り、建物を自分たちで改修しました。

「CityLights」の奥にあるドアを開けると、最大35席とコンパクトながら本格的な造りのホールがあります。空間に入ると、映画館や劇場特有の期待感や高揚感が高まります。

観劇の魅力について矢口さんは「じわじわ効いてくるボディブローのような感じです。目の前で演じられるのでメッセージや表現がダイレクトに伝わり、長く心に留まります。それが豊かな感性を育んだり、何かを考える際の力になるはずです」と話します。

このホールの使い方は自由で、映画・演劇以外にも、音楽やお笑いのイベントなどが開催されています。

今後について阿部さんは「さまざまなお客さんに通ってもらうためのイベントなどを開催したいですね。日常の中で、非日常をお届けできたらうれしいです」と語り、矢口さんは「自分が生きていく街は面白いと思える街であってほしいという思いがあります。たとえば下北沢みたいに、石巻をサブカルであふれる街にしたいですね!」と期待を口にしました。

「シアターキネマティカ」では毎週末イベントが開催されています!興味がある方はwebサイトやSNSをご確認ください。

シアターキネマティカ

宮城県石巻市中央1-3-12[ 地図

HP:https://www.r-ishinomaki.com/kinematica

●お問い合わせ

Tel. 0225-98-4765(石巻劇場芸術協会)

鮮やかな“石巻ブルー”に魅了される
「三輪田窯」

明治時代に建てられた「二俣小学校三輪田分教場跡」を窯場とする「三輪田窯(みのわだがま)」。窯主の亀山英児さんは神奈川県出身で、高校卒業後に海外へ。そこでものづくりの世界に惹かれ、縁あって300年以上の歴史を誇る堤焼乾馬窯(仙台市)の四世・針生乾馬氏の門人となり、約8年間腕を磨きました。

その後、自らの窯場を開く場所を探す中で、ご両親の出身地の石巻へ。亀山さんには子どもの頃、夏休みには石巻に滞在し、よく川や海で遊んだり、釣りをした記憶もあったといいます。そして、かつて「日高見の国」と呼ばれた、この自然豊かな場所に出合いました。

その自然にインスピレーションを受けて作られる焼物の最大の特徴は、濃淡のグラデーションが美しい青色。石巻で採れる岩・草木灰・帆立貝などを粘土・釉薬に使用することで表れる色合いで「作品づくりを繰り返す中で、偶然、青い焼物が生まれました」と亀山さん。石巻の海・川・空の色を映したような青さは、いつしか“石巻ブルー”と呼ばれるようになりました。

亀山さんが手掛ける作品は鉢やマグカップなど、どれも日常生活で使うものばかり。使うのがもったいない美しさですが、「作り手としては、気兼ねなくどんどん普段使いしてもらいたいですね」と話します。

亀山さんは「これからも地域のさまざまな素材で、作品づくりに挑戦していきたいです」と意欲的。窯場では、一つ一つ異なる風合いの作品をじっくり手に取って購入することができます。

三輪田窯

宮城県石巻市三輪田字引浪前1-1[ 地図

HP:http://minowadagama.jp

●お問い合わせ

Tel. 0225-62-2382

雄勝の魅力が盛りだくさん!
「道の駅 硯上の里 おがつ」

三陸道の河北ICから車で30分ほど、雄勝地区の高台に2021年4月にオープンした「道の駅 硯上の里 おがつ」。観光・商業の拠点となる施設は、雄勝の伝統産業「雄勝硯」の展示などを行う「雄勝硯伝統産業会館」、買物や食事を楽しめる雄勝観光物産交流館「おがつ・たなこや」から構成されています。

「雄勝硯伝統産業会館」では、地域で採掘される「雄勝石」と暮らしの関わりや硯の製造工程、地域産業としての成長の歩みなどを学ぶことができます。

長さ156.5cm、幅76cmの日本一大きな硯をはじめ、多数の資料による展示は見応え十分!習字用具や工芸品、建築材と用途を広げて時代とともに発展してきた雄勝石の魅力に迫ることができます。

一方、雄勝観光物産交流館「おがつ・たなこや」では、ご当地ならではの商品が揃う個性豊かな店舗が並んでいます。

地域の特産品をメインに取り扱う「おがつ海産物直売所」には、雄勝の海で採れた上質な海産物や加工食品、周辺地域の地場産品が販売されており、お土産探しにぴったり。

また、飲食店も充実。海鮮丼やお寿司、海山の素材を使ったそば・うどん、ゆっくりと海を眺めながら自家焙煎されたコーヒーを味わえるカフェといった専門店をはじめ、地域のミニスーパーマーケットも。

観光の目的地としても、途中の休憩スポットとしても楽しめる道の駅です。

道の駅 硯上の里 おがつ

宮城県石巻市雄勝町下雄勝2-5[ 地図

HP:https://ogatsu-rs.jp

●お問い合わせ

Tel. 0225-25-6844(事務局)

からだと心を満たす薬膳料理や中国茶を
「穀雨茶房もも」

店頭幕に描かれた雨粒と桃の可愛らしいイラストが目印の「穀雨茶房もも」。穀雨とは二十四節気の一つで、百穀を潤す恵みの雨を指す言葉です。同店では地元の旬の野菜などを使用した薬膳料理と、中国茶や台湾茶を完全予約制で提供しています。

店主の門間さんは、中国や台湾を旅行した際、現地のお茶に魅了されたといい、「中国茶インストラクター」や「薬膳調理指導員」の資格などを取得。さらに国立北京中医薬大学日本校に入学して中医学と薬膳を学ぶなど知見を深めました。

そんな門間さんが手作りする、多彩な薬膳料理を味わうことができる一皿が「薬膳プレートランチ」(2,500円)です。門間さんは「季節の移り変わりによる体調のことなどを考えて、毎回お出しする料理を変えています」と話します。

定番メニューとなっている「薬膳カレー膳」(2,300円)は朝鮮人参やなつめ、枸杞子(くこし)など9種類ほどの材料をベースに、化学調味料を使わずに調合したスパイスを使用。からだが芯から温まり、新陳代謝がよくなるそうです。

また、門間さんが本場の所作で時間をかけ、丁寧に淹れてくれる中国茶や台湾茶は気の巡りをよくし、心を満たしてくれます。

なお、営業日は各月によって異なり「SNSなどで翌月の営業日のスケジュールを出すと、ありがたいことにすぐ埋まってしまうことも多いんです」と門間さん。時折、予約なしでも入店できる「ゆる喫茶日」や薬膳やお茶のワークショップなども開催されているそうなので、興味のある方はwebサイトやSNSをチェックしてみてください!

穀雨茶房もも

宮城県石巻市駅前北通り3-3-23[ 地図

HP:https://www.sabo-momo.com

●お問い合わせ

Tel. 0225-24-8134

団子を自分で焼いて楽しめる!
「甘味処だんご屋」

2022年のオープン以来、メディアやSNSなどで注目を集めているのが、石巻あゆみ野駅前の「甘味処だんご屋」です。落ち着いた和の雰囲気の店内では、卓上コンロで団子を焼いて味わうことができます。

一番人気は「お団子3本と抹茶のセット」(800円)。団子につけるあんは定番のみたらし、ごま、ずんだなど5種類の中から3種類選ぶことができ、バニラアイスも付いています。

また、粒入りあまおういちごあんや、スイートポテトあん、コーラあんやラムネあんといった変わり種まで20種類のプレミアムあんから選べることができる「プレミアムあん団子3本と抹茶のセット」(1,000円)も人気です。

団子を上手に焼くコツは、しっかりとこんがりとした焼き色を付けること。5~10分ほどかけて焼く団子はふっくら、モチモチ。焼きたての味わいを楽しむことができます。

焼き上がりまでは、自分の手で抹茶を点てる、優雅なひとときを。もちろん、団子とも相性抜群。最後に提供されるバニラアイスに、みたらしをつけるのもおすすめとのことでした。

そのほか、好きなあんをトッピングできる「最中」(220円)、3種類の味から選べる「カップ団子」(330円)など、お持ち帰り用の和菓子も多彩に取り揃えています。

甘味処だんご屋

宮城県石巻市あゆみ野2-14-3[ 地図

●お問い合わせ

Tel. 050-8885-4978

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