みやとりっぷ
Vol.048

豊かな自然から歴史、文化、アートまで。
風土が育んだ魅力に出会える丸森町の旅へ。

阿武隈川や山々に囲まれた丸森町には、豊かな自然の恵みをいかしたグルメが盛りだくさん!さらに、深い歴史や文化、アートに触れられるスポットなど、宮城県最南端の町の個性的な魅力をご紹介します!

※記載の情報が現況と異なる場合がございます。お出掛けの際には事前にご確認ください。

※価格はすべて税込です。

このページでご紹介するスポット

  1. 猫をモチーフにした作品に癒される「ギャラリーショップ草舟」
  2. 地元の旬の農産物がお手頃に!「いきいき交流センター大内」
  3. 丸森の多彩なおいしさを楽しめる!「MARUMORI CAFE」
  4. “義民多兵衛”や不思議な石の逸話が残る「駒場滝不動尊 愛敬院」
  5. 地域の深い歴史を学べる「まるもりふるさと館」
  6. 丸森町の大自然の中でリフレッシュ!「不動尊公園キャンプ場」

猫をモチーフにした作品に癒される
「ギャラリーショップ草舟」

1935年に建てられ、国の登録有形文化財にもなっている旧丸森町郵便局に、2022年にオープンしたアート・クラフトギャラリー「ギャラリーショップ草舟」。

「10年以上使用されていなかったみたいで、こんな素敵な場所使っていいの?という感じでした」と話すのは丸森町出身で、新潟で陶芸家として活動してきた平野さん。こちらのギャラリーでは平野さんの作品を鑑賞・購入できるほか、さまざまな手作り体験のワークショップができる陶芸アトリエも併設されています。

郵便局時代の面影を残すレトロな意匠の施設内には、釉薬(うわぐすり)の調合から絵付けまで自らの手で行う平野さんの作品が並べられていますが、特に猫をモチーフにしたものが多くあります。平野さんは以前から猫の保護活動に力を入れており、その費用のために猫の作品を作り始めました。

そして、偶然にも丸森町は“猫の町”。地域には養蚕が盛んだった頃、養蚕の大敵であるネズミを駆除してくれる猫を「猫神」として祀ってきた歴史があります。「本当に偶然なんですが、猫で丸森町と繋がることができて運命のようなものを感じました。猫神様に呼ばれたんじゃないかなと思っているんです」と平野さん。平野さんの素朴でやさしい風合いの陶器と、猫のかわいらしい絵やかたちが心を和ませてくれます。

ギャラリーでは、洋服や苔テラリウムなどジャンルにとらわれず、アート作家の作品を紹介する企画展を毎月開催しています。平野さんは「気軽に立ち寄っていただき、さまざまな作家さんの手作りの良さに気付いてもらえると嬉しいです」と話してくれました。

また、草舟では愛猫の面影を宿す、世界で一つのオーダーメイド「ねこ骨壺」のクラウドファンディングを2024年11月まで実施中です。興味のある方は、チェックしてみてください(https://www.makuake.com/project/kusabune/)。

ギャラリーショップ草舟

宮城県伊具郡丸森町町西30[ 地図

HP:https://kusafune.stores.jp

●お問い合わせ

Tel. 0224-51-8057

地元の旬の農産物がお手頃に!
「いきいき交流センター大内」

2006年から産直所として人気の「いきいき交流センター大内」では、地域の生産者こだわりの農産物、加工品や民芸品などを手頃な価格で手に入れることができます。

春の山菜やタケノコ、夏野菜、秋の新米、冬のへそ大根など、季節ごとに多彩な農産物に恵まれている丸森町。その中でも人気なのが自然薯です。大きく立派に育つ自然薯は味わいや粘りが良く、丸森町の秋冬の風物詩となっています。

また、丸森町産のえごまを用い、施設内にある非加熱式の搾油機で搾られたえごま油や、えごまかりんとう、えごま食パンといった加工商品もおすすめ。例年11月に開催される「自然薯・えごま祭り」には、上質な自然薯やえごま油を求めて東北をはじめ、全国から多くの人々が集まります。

また、施設内に工房を持つ「パン工房 彩々」の商品も充実。パンをはじめ、みそおにぎり、伊具高校とのコラボスイーツ、丸森産桑の葉のメレンゲなど、地元のお母さんたちの手作りメニューを楽しむことができます。

敷地内には、工芸品や豆腐店、衣料品店などの直売が行われる「鹿狼山いちば」もあり、土、日限定で営業。また、1年を通じ、週末にはさまざまなイベントが開催されており、丸森町の魅力を広く発信しています。

いきいき交流センター大内

宮城県伊具郡丸森町大内字町西7[ 地図

HP:http://ikiiki-ouchi.com

●お問い合わせ

Tel. 0224-79-3151

丸森の多彩なおいしさを楽しめる!
「MARUMORI CAFE」

大内地区にある農産物直売所「いきいき交流センター大内」の敷地内に、2021年4月にオープンした「MARUMORI CAFE」。昼はラーメン店、夜は予約制の居酒屋、フルーツサンドは常時販売という、珍しいスタイルの店舗を営んでいるのは、管理栄養士の資格を持つ中津川さんです。

福島県出身の中津川さんは東京・目黒でお弁当や惣菜を販売する店を経営していましたが、東日本大震災やさまざまな災害、後継者不足や高齢化といった地域の課題に目を向け、それらの解決の力になりたいと地元の人たちが集まれる空間や地域の方々の働き場を目指して、MARUMORI CAFEを開きました。

「東京で店を開いていた頃は健康面にこだわっていたので、ラーメンを出しているというと、当時を知る人には驚かれます(笑)」と中津川さん。「栄養としての豊かさだけではなく、誰かと一緒に食事を楽しむ時間やおいしいものを食べるといった心の豊かさも大切にしたいと思っているんです」と話します。そのため同店には、子ども連れでも気兼ねなく食事を味わえるように、畳の小上がり席なども備えられています。

店頭に並べられた7~14種類ほどのフルーツサンドは、見た目が映えるとSNSでも話題。地元の主婦の方々が、一つひとつ手作りしており、ごろっと入ったフルーツは丸森町や周辺地域の旬のものなどを使用。秋には柿や芋、栗といった味わいが登場するなど、季節ごとのおいしさを手軽に楽しむことができます。

また、ラーメンはさっぱりと食べられるものから、ガツンと濃厚な一杯までラインナップ。スープなどに合わせて麺も変更するなど、さまざまな味わいで子どもから高齢の方まで楽しめるようになっています。

中津川さんは「フルーツサンドやラーメン、お酒など、一見とっちらかっているように見えるかもしれませんが、これからも誰が来てもおいしい!と喜んでもらえるものを用意したいと思っています。そして、ここが新しい交流や可能性が生まれる場になってくれればうれしいですね」と話してくれました。

MARUMORI CAFE

宮城県伊具郡丸森町大内町西7[ 地図

●お問い合わせ

Tel. 0224-87-8434

“義民多兵衛”や不思議な石の逸話が残る
「駒場滝不動尊 愛敬院」

かつて丸森町の周辺には山伏の修験寺が多くあり、「駒場滝不動尊愛敬院」もその一つ。鳥居があることから神社と間違われることも多いといいます。

大きく立派な山門は、江戸時代にこの地域の世話役だった菊地多兵衛が浄財を集めて建築寄進したものといわれています。多兵衛は山門の完成前に起きた天明の大飢饉、それに続く阿武隈川の氾濫による百姓の窮状を仙台藩に直訴したことで牢に入れられ、3年後に亡くなったと伝えられています。

丸森町では人々によって「義民多兵衛」としてこの話が語り継がれ、100年以上の時が経った1981年に山門が完成。門で睨みをきかせる2体の仁王像は、多兵衛の孫である仏師・法橋雲龍の手によるものです。

また、もう一つ愛敬院の逸話として有名なのが、本堂裏にある「軽くなる石」。五輪の塔の一番上の石を、まずは「重くなれ」と念じながら右に3回捻って持ち上げた後、「軽くなれ」と念じながら左に3回捻って持ち上げ、重さの違いが感じられた場合には願い事が早く叶うと伝えられています。

また例年5月頃になると、薄紫色の小さな花をつけるヒメシャガが境内を賑わせます。開花に合わせて開催される「ヒメシャガまつり」には、多くの人が観賞に訪れます。

駒場滝不動尊 愛敬院

宮城県伊具郡丸森町不動59[ 地図

HP:https://www.aikyoin.jp

●お問い合わせ

Tel. 0224-72-6003

地域の深い歴史を学べる
「まるもりふるさと館」

「まるもりふるさと館」は、縄文時代から現代まで貴重な史料やパネルを展示し、阿武隈川の流れと共に発展してきた丸森町の歴史と文化を学習することができる施設です。

常設展示は、現代から過去へ時代をさかのぼっていくように見学することができます。現代の展示には、阿武隈急行線の前身として地域の足となっていた「国鉄丸森線」の資料のほか、懐かしい黒電話やトランジスタラジオなどがあります。その向かい側にある「特産物コーナー」には和紙や木炭、ころ柿、養蚕といった丸森町の名産に関連する民具などの史料が展示されています。

明治時代~戦前にかけての展示では、金山地区にあった佐野製糸場や、戦時中に軍人が着用していたコートや靴といった所有物、戦前に全国の小学校に配布されたアメリカからの友情人形「青い目の人形」などを見ることができます。また、江戸時代の展示ではかつて丸森町に存在し、仙台藩祖・伊達政宗公の要請に応じて、白石城攻略や大阪夏の陣などで数々の戦績をあげた「馬上十一騎槍鉄砲百五十人組」の火縄銃をはじめ、田畑の収穫高を調査した「検地帳」、町内に存在した丸山城・金山城の絵図などを紹介。当時、まちの人々を飢饉から救うために命を懸けた「義民多兵衛」にまつわる展示もあります。

鎌倉~戦国時代にかけての展示には、角田市にある高蔵寺、斗蔵寺と合わせ、「伊具の三蔵寺」として古くから親しまれ、大蔵寺の本堂に安置されている三十五体仏像のうち五体が並べられています。町の指定文化財になっている三十五体は周辺の寺院が廃院となった際に集められたものと考えられており、猪頭の仏尊など一体一体が異なる姿をしています。また、政宗公が肥前名護屋(現在の佐賀県)から金山城主・中島氏へ宛てた書状を見ることもできます。

古墳~平安時代の展示では、県の指定史跡になっている台町古墳群から発見された円筒埴輪、勾玉、釧など、弥生~縄文時代にかけての展示では町内から出土した弥生土器、縄文土器をはじめ、土偶や石器が展示されています。

2階では年に数回、企画展示を開催。毎年春には町内の各小中学校から子どもたちの絵画を集めた「我が校から名画展」、隣接する白石市出身の美術家・宮城輝夫氏の作品の展示が行われるなど、さまざまな時代の幅広い資料や作品に触れることができます。

まるもりふるさと館

宮城県伊具郡丸森町字鳥屋83-1[ 地図

HP:https://www.town.marumori.miyagi.jp/education/detail.php?content=54

●お問い合わせ

Tel. 0224-72-2631

丸森町の大自然の中でリフレッシュ!
「不動尊公園キャンプ場」

阿武隈高地に囲まれ、東北で二番目に長い大河・阿武隈川が町内を貫流する丸森町。阿武隈川流域やその支流域には、自然が生み出した貴重な植生群や奇岩も存在し、町では「水とみどりの輝くまち」としてグリーン・ツーリズムを推進しています。

その豊かな自然を満喫できるのが「不動尊公園キャンプ場」です。みずみずしい森林に囲まれた場内には阿武隈川の支流である内川が流れ、春の新緑や桜、夏の清流のせせらぎ、秋は紅葉、冬は雪景色と、四季折々の渓谷美を感じることができます。また、さまざまな野鳥の生息地にもなっており、バードウォッチングにもおすすめ。アウトドア用品のレンタルも充実しているので、初心者の方でも安心のキャンプ場です。

場内の「フォレストサイト」ではキャンプやデイキャンプが可能で、コテージを完備。また「パークゾーン」では、芝生広場や川遊び、バーベキューなどが楽しめ、焚火場ではソーセージや焼きマシュマロ、ピザなどを堪能することができます。

管理棟内にはテイクアウトカフェ「MORI+」が併設。自家製レモネードやコーヒーといったドリンク、軽食が人気です。さらに場内には完全貸切のプライベートサウナ体験を楽しめる「MARUMORI-SAUNA」(https://www.marumori-sauna.jp)があり、開放的な自然の中で体と心を整えることもできます。

また、同キャンプ場では秋頃になると手ぶらで芋煮が楽しめるプランも開始。大自然の中で、手軽においしい食事を楽しむことができます。

不動尊公園キャンプ場

宮城県伊具郡丸森町字不動64-1[ 地図

HP:https://www.fudousonpark.site

●お問い合わせ

Tel. 0224-72-2646

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